現行Rough Trade、UKの8人組バンド『Caroline』 ライブレポート!

イギリスのロンドンで結成された8人組バンドCaroline。僕が今ダントツで好きなバンドです。

2025年の初来日はどうしても行けずに悔しい思いをしたのですが、早くも2回目の来日公演が決まり、絶対に行くしかない!と、シフトの休みをずらしてもらい大阪まで行ってきました。

一緒に来ていたMy New Band Believeもとっても良いパフォーマンスをしてくれたのですが、このコラムでは大好きなCarolineについてたっぷり書こうと思います。
お付き合いいただけたら嬉しいです!


梅田に着いたら必ず食べたいたこ焼きシオヤの塩マヨネーズとビール。

アルバム『Caroline 2』について

2025年5月にリリースされた2ndアルバム『Caroline 2』。
このアルバムを一聴して僕はどっぷりファンになってしまったので、まずはこの話をさせてください。

1曲目『Total euphoria』

アルバムの冒頭『Total euphoria』は、本作、さらにはバンドのコンセプトを決定づけるキーとなる一曲です。
2本のギターのダウンストロークがお互いに呼応するように重なり、不規則か計算か分からないが、とにかく心地良い反復。
そこにボーカルとドラムのビートが入った瞬間、耳はメロディーに引き寄せられ、彼らが聞かせたいのは歌なんだ、ということが伝わってきます。
この”実験的でありながら歌に重心の乗ったソングライティング”に一瞬で虜になってしまいました。

彼らの事を調べると、元々はフォーク・デュオからスタートしているとのこと。
2曲目以降はビートが少ない曲が続き、より彼らのルーツへと掘り進んでいくように展開していきます。

ハイライトは『Two Riders Down』

そして本作のハイライトは7曲目の『Two Riders Down』。
曲の前半はビートがないまま、即興演奏のように呼吸を合わせてメロディー中心に展開していきます。
拍を大きくとりながら進行してきたところに、突然ハイハットとスネアを細かく刻むリズムが差し込まれ、一気にクライマックスへ。
叫びに近いボーカルとヴァイオリンは、アルバムの中で最もエモーショナル。

“即興が生む奇跡の瞬間”と“編集”を積み重ねる彼らの作曲方法が光る、決して一人ではたどり着けない領域です。

ビートに頼らないグルーヴが心地良い!

さて、そんな彼らがどんなライブを見せてくれるのか。
8名のメンバーが登場すると、ドラムを中心に半円形に並ぶ。そしてステージの真ん中にはポツンと横たわる1台の用途不明スネアドラム。

ライブがスタートするとこのスネアをアンプに近づけ、サックスの音と共鳴させ綺麗なノイズを生み出す。すごいアイディアです…!

メンバー同士が向かい合い、目線を合わせながら音を合わせていく即興演奏の要素が会場全体に緊張感をもたらしながら、その中で進行していく甘いメロディー。
ビート・ミュージックとは真逆の方法論で生み出されたグルーヴは癖になる気持ちよさ。

『Coldplay cover』ではメンバーが左右半々に別れ、2グループが別々の演奏をして一つの曲にするという、Carolineらしい実験を取り入れたパフォーマンスも披露。

アルバムのハイライト曲『Two Riders Down』はライブでも圧倒的な熱量で、音階、音価の隙間を全て綺麗に埋め尽くすようなアンサンブルは、比喩ではなく全身をピリピリと振動させ、頭の中の余白も無くなっていく感覚になりました。

ラストを飾ったのはアルバムの1曲目『Total euphoria』。やっぱりこの曲が最重要なんだ。
曲の後半はヴァイオリンがステージの真ん中で全身を使って大暴れ。

ポスト・パンクの青い炎、ジャズ的熱量、現代音楽の実験性、ロックそしてフォーク・ソングのメロディー。
あらゆる要素をCarolineの哲学に落とし込み、瞬間を捉える即興演奏での楽曲制作で培われたライブ感が、遺憾なく発揮された素晴らしいステージでした。

『Caroline 2』というアルバムも、今回のライブも、現行のバンドで断トツで大好きです!

祝!ラフ・トレード50周年!

今回のイベントはラフ・トレードの50周年アニバーサリー。
なんと創業者ジェフ・トラヴィスと、共同経営者のジャネット・リーがDJとして帯同!
私が見に行った大阪では、最近のラフトレリリースのバンドからスミスまで、かなりゆる~~い感じのDJで会場を盛り上げてくれました!(笑)
ちなみに、このジャネット・リーさんはPiLの元メンバーであり、アルバム『Flowers Of Romance』のジャケットで花をくわえているあの女性です。
僕はそんなこと全く気が付かず、後からもっとちゃんと拝んでおけば良かった…と後悔しました。

最後に

Carolineのような新しい音を鳴らすバンドを最前線でリリースするラフ・トレード。
50周年という貴重なタイミングで日本に来てくれたこと、そしてそのお祝いに参加することができてとっても嬉しい気持ちです。

これからもラフ・トレードのリリースを一ファンとして追いかけようと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

ノザキ

ノザキ

主にRock(indie、Alternative)が好きです。
中古レコード探し以外にも、国内外アーティストのライブを見に行ったり、BandcampやSoundcloudでインディペンデントな活動をしているアーティストの発掘に力を注いでいます。
また、学生時代からバンド活動を続けており、現在も複数のバンドでドラムを叩いています。

ミュージックファーストのコラムでは、オススメ紹介や新入荷情報以外にも、ライブレポといった私的な体験も執筆させていただいております。
皆さんの音楽生活のお役に立てれば幸いです!