【本日のオススメ】Fra Lippo Lippi /Songs(1985)

今年も夏がやって来ましたね!

そんな夏空の眩さの下このアルバムの一曲目『Come Summer』を聴いて爽やか気分に…

今やすっかり爽やかAORサウンドを確立しているFra Lippo Lippiですが、
私は彼らの1st『In Silence』のJoy DivisionやThe Cureの影を追うようなヒリヒリした陰鬱なポストパンク時代が大大大好きなのです

本作の幕開けであるこの曲を聴いたときは、その眩しさに真っ先に違和感を覚えましたが、
聴き込んでいくうちに、これがバンドにとって単なる”ポップスへの寝返り”ではないと気付き始めました

前作『Small Mercies』では、まだ初期のザラついたインディー特有の暗闇と、新しいポップネスが混沌と混ざり合っており、暗いながらも美しいピアノサウンドに魅了されるファンも多い印象です
そこから完全に脱却し、奇跡的なバランスで結実したのが本作です

よく「ポップになった」と言われますが、単に大衆化したわけではありません
初期の彼らが持っていた「北欧の冷たい孤独や影」をベースに残したまま、美しい歌声と瑞々しいピアノ・シンセで光を当てた作品なのです

だからこそ、この『Come Summer』もただ明るいだけでなく、メランコリックな暗闇が見え隠れしています
初期の暗闇を知る人にこそこの光の中の影を感じて欲しいです

彼らは次作以降洗練された都会的AORへと向かいますが。、その途中で一瞬垣間見ることのできる冷徹な素顔 笑、この光の中に潜む影こそが『Songs』というアルバムの本当の魅力だと思います


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