【店員のひとくちメモ】この場所はかつて美容院だった。
【店員のひとくちメモ】
レコードショップとして広い80坪の店内。
東向きの景色が見える大きな窓。
NHKビルの近くから、名古屋PARCOの裏を経て移転すること2度。その都度面積の広くなっていったミュージックファーストが今の店舗に居を構えたのが4年前の夏のこと。
それまで、ここは美容院でした。
「!??」と疑いたくなる方もいらっしゃるかもしれませんね。
あるいは、そもそもこんなに広い美容院があったんだ、という角度で驚きを覚えるかも。
それどころか、今の店内からは想像もできないほど、イメージの全く異なる空間が広がっていたのです。
「デクスター・ワンゼルのジャケットみたいな入り口があった」
「60年代の近未来SFの世界観、例えば『時計じかけのオレンジ』さながらのヴィジュアル」
これは今日初めて店長やスタッフから聞いた情報。移転後に勤め始めた私自身、にわかに信じがたい冗談みたいな比喩だなと思ったのですが、写真を見てすぐに理解しました。
ほんとうにデクスター・ワンゼルだ……。
実のところ、お客様の入れない部屋に「ピチカート・ファイヴみたい」と個人的に思っていた特徴的なタイルや壁のデザインが残存しているのですが、全容はそういうことだったんだなと。
また、店舗内スペースは明確に区切られていたみたいですね。メインフロアの床には真っ白で光沢のあるタイルが敷かれ、天井は少し低く、ピンホールダウンライト(?)が設えられていて。そしてイームズ風の赤いチェアと約20面の鏡が並ぶ光景が広がっていたのでした。
それが、ミュージックファーストが入ってどうなったのかは、ご来店いただいたお客様の知るところでしょう。
棚や什器、机は木材で統一。
天井を空けてダクトや換気扇周りの配線は剥き出しに。
床のタイルを取って、コンクリートそのままを持ち味に。フロッタージュを採集したら面白そうなリップル状のテクスチャや、たまに見つかるペンキの跡だって趣がある(と私は思っています)。
かつての美容院。現在のレコードショップ。
ハイライク栄ハイツの2F。それぞれの美学に基づいた、表情の全く異なる店構え。
人の営みのあるところ、歴史があるのですね。




