【本日のおすすめ】 Angelique / F<エフ> (2000) // 電話するね (2000)

【本日のおすすめ】
Angelique / F<エフ> (2000)
Angelique / 電話するね (2000)

誰にも知られていない、未知のシティポップなCDを探すことが数年前の自分の趣味であり命題でした。

そんな頃、90年代ライトメロウの隠れ名作を産んだMIXNUTSこと西慎嗣(ex スペクトラム)の名前をネットで検索していたところ、着うたサイトという平成のレガシーにリーチ。

というのも、今回紹介するAngeliqueなるボーカルグループの曲が登録されていて。その作曲クレジットに西慎嗣の名前があったんです。

で、もう一人の作曲クレジットに”濱田金吾”が載っていたので、これはもしかして……と某通販サイトで捨て値で出ていたこの2枚を取り寄せたところ、やっぱり直観は正しかったんだ!と大変喜んだということです。

以上、私事でした。

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それはさておき。かくなる経緯で発見した3人組スクールガール・ヴォーカル・グループAngelique(アンジェリーク)は、2000年にデビューしたものの、マキシシングル(これもまた平成レガシー)を5枚だけ出して活動終了したらしく。アルバムを出すには至らなかった、儚いプロジェクトだったよう。

3枚目以降はあの頃のよくある平成J-POPという印象で、A面(というか一曲目)を濱田金吾が、B面を西慎嗣が手掛けたこちらの最初の2枚のみオブスキュア・シティポップ~00’s J-R&Bの価値観にそぐう内容です。

濱田金吾作の『F<エフ>』はTLC「CrazySexyCool」に近い雰囲気のゆったりしたR&B調の佳曲。というか、3人組というのも含めレコード会社のFOR LIFEは和製TLC的な打ち出し方をしたかったのかな?と推測したり。

2枚目の『電話するね』と『風鈴』も同じく淡いR&B風味のJ-POPという感じ。歌詞は付き合い始めの頃の電話とか浴衣デートという中高生の等身大な?恋愛模様が描かれている。この懐かしい空気感、<おはスタ>とかミニモニみたいな2000年代前半がフラッシュバックしてしまうね。Yeah! めっちゃノスタルジー。

で、何と言っても1枚のB面『Just wanna be with you』。これが極上。Platinum 900とか辺見えみり「感情」がTop Tierな人だったら一発でノックアウトされるでしょうね。抑え気味に、かつ効果的に装飾するストリングスとワウギター。70年代ニューソウルや90年代アシッドジャズを下敷きに重ねた、とってもウェルメイドなJ-POP。渋谷系~レアグルーヴ通過後だからこそな旨味の凝縮されたアレンジ。西慎嗣、ありがとう。

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去年のNumero再発に、一部の音楽好きの間で話題だったX-Cetra 「Summer 2000」。カリフォルニアの女の子4人が2000年に録音したオブスキュアR&Bという自主制作CD-R、という凄いリイシューでしたが、そのニュースを見て思い出したのがAngeliqueでした。

同じように今後7inch化されたりすることは……どうなんだろう。いや、『Just wanna be with you』の完成度を鑑みれば全然あり得るかも。まあとにかく、X-Cetraの再発に衝撃を受けた人も、ゼロ年代の概念に取り憑かれている人も、CD時代のライトメロウを探し続けている人も。ぜひ手にとってみてください。

(A.K.)