【本日のおすすめ】 John Mayer / Continuum (2006)

【本日のおすすめ】
John Mayer / Continuum (2006)

ゼロ年代を代表する作品。思い浮かべるものは人それぞれあるでしょうが、今の自分ならジョン・メイヤーは外せない。

特にこの3rdアルバムは紛うことなきゼロ年代クラシック。時の試練で風化することのないCD時代の傑作だと思っています。

”僕は何かシンプルでピュアなものを探していたんだと思う。ピュアなメロディ、ピュアなフィーリングをね。”

これは帯に書かれたジョン・メイヤー自身の言葉。連続体を意味するタイトルと、タイポだけのジャケット。未来から見たときに時代性を感じさせない、タイムレスな音楽を目指していたとのこと。

若きギターヒーローでありながら、テクニックの見せは決して派手ではなく、むしろ地味で熟れていて。いぶし銀という言葉が似つかわしい。その上で紡がれる爽やかなポップネス。果てしなくエヴァーグリーン。

こんな強度を保っているのも、スティーヴ・ジョーダン、ピノ・パラディーノという彼の技巧に拮抗する規格外の達人2名と鼎立しているが故。そのピークを感じられるのが大名曲「Vulture」で、ミニマムながら強力なグルーヴを発生させる、三者の絶妙なジャムセッション。こんなに淡々としているのに、沸々と湧き上がる高揚感。熱狂。

タイムレス。なるほどしかし、彼の思惑と違う点がひとつ。それはゼロ年代のサウンドという刻印からは逃れられなかったということ。

ノラ・ジョーンズ、ジャック・ジョンソン、ジョン・メイヤー・・・etc。インディーロックやHIPHOP/R&Bとは別の場所で、(あの頃の言葉を使うなら)オーガニックな志向をもった彼らのサウンドは、無自覚的にゼロ年代の質感を形成したと思うのです(森ガール、ジャムバンド、ロハスのようなキーワードを連想されたし)。

でも、20年代も半ばの現在にあって、その質感があっても/あるからこそ。メイヤーはノスタルジーなんか望んじゃないというのは承知の上で。ますます魅力的に響くのだと、そう感じ入るのです。

(選・文:A.K.)