【本日のオススメ】Miles Davis / Jack Johnson (1971)

A面を埋め尽くす全長約27分の「Right Off」。

アイデア爆発、混沌とした作品が多いエレクトリック・マイルス期の中でも比較的シンプル、その分エネルギーの集中度が半端なく高いヘビー級ジャズ・ロック。
フリー・ジャズに背を向けひたすらに強靭なグルーヴを追求したマイルスの傑作。

ビッチェズ・ブリューやオン・ザ・コーナー、ゲット・アップ・ウィズ・イットも聴いて「まあこんなもんか」と思ってしまい、初めて聴いたのは30を過ぎた頃でした。

きっかけは音楽仲間、先輩Nが私に向かって放った「ベースの練習するならこの曲に合わせて弾くと良いよ」という一言。

早速CDを手に入れ聴く。

ベースはマイケル・ヘンダーソン。
目立たずフロントを支え、それでいてフレーズの微妙な揺れや変化が飽きさせない。そして時折見せる自己主張。
運指のトレーニングにも良さそうなフレージング、フィンガリングやミュートといった基礎的な技術、定型フレーズからの逸脱の仕方/タイミングなどなど参考になる点はたくさんあった。

むべなるかな、この曲にはベース奏者にとって重要な要素がたくさん詰まっていると感じた。
実際に毎日のように曲に合わせて弾いていたら上手くなったというか褒められることも増えた。

素晴らしい曲を教えてもらった、とNに対し密かに感謝の念を抱いたものです。
単純にこの曲がかっこよくて好きでしたしね。

しばらくしてNに会った際にあーだこーだ長々と謝意を伝えると、Nは発言こそ覚えていたが「長い曲を練習すればライブでも疲れなくなると思って、あと曲長いと何度も再生ボタン押さなくて良いから楽だったでしょ?」とのことでした。
なんということでしょう。

Right Off、オススメです。(岩井)


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