ジャズ・ファンク完全ガイド|名盤・名曲・歴史を紹介!
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必聴!ジャズ・ファンクの代表曲・名盤ガイド

ここからは、ジャズ・ファンクを語る上で欠かせない名盤をジャンル・エリア別に紹介します。これらを押さえれば、ジャズ・ファンクの深淵な魅力を網羅できるはず。
動画も張り付けてありますので、音もついでにチェックしてみてください。(正規アップ動画のみ)
【殿堂入り】まず通るべき「黄金の名盤」
Miles Davis / On The Corner (1972)
ジャズ界の帝王マイルス・デイヴィスがファンク、ロック、インド音楽まで吸収して作り上げたミニマルな反復とエレクトリックな混沌が渦巻く革新的作品。ポリリズムとループ感覚を先取りしたグルーヴ「Black Satin」は、特にフックがあるわけではないが中毒性あり。
Herbie Hancock / Head Hunters (1973)
マイルス門下のピアニスト、ハービー・ハンコックがエレクトリック期に放ったジャズ・ファンクの金字塔。振り切れたシンセと煌びやかなサウンドは当時のジャズの概念を大きく更新した。「Chameleon」はうねるベースラインが象徴的でジャンルを超えて愛されるファンク・クラシック。
Jimmy Smith / Root Down Jimmy Smith Live! (1972)
ハモンド・オルガンの王者ジミー・スミスの灼熱ライヴ盤。オルガン・ファンクの醍醐味が堪能でき、そのテンションの高さにアドレナリン放出確実。タイトル曲「Root Down」は後にサンプリングもされたドープな名演。
Donald Byrd / Places And Spaces (1975)
ミゼル兄弟のプロデュースで飛翔するようなジャズ・ファンクへ到達した名作。洗練されたコーラスとグルーヴが心地よいメロウなサウンドも魅力。浮遊感のあるスペーシーなシンセとコーラスに酔いしれる「Dominoes」はスカイ・ハイでドリーミーなベスト・トラック。
Bobbi Humphrey / Blacks And Blues (1974)
女性フルート奏者ボビー・ハンフリーがミゼル兄弟と組んだブルー・ノート屈指のジャズ・ファンク名盤。柔らかなフルートとエレピが溶け合う「Harlem River Drive」は軽快なグルーヴと都会の風景を描く。このジャンルの入門盤としても最適。
Grant Green / Live At The Lighthouse (1972)
ジャズ・ギタリストではトップ・クラスにいまだ人気のグラント・グリーンが、ファンク路線を極めた強烈ライブ盤。ギターの切れ味とスピード感満載のグルーヴが圧巻。代表曲「Jan Jan」は長尺ながら一瞬も緩まない疾走キラー・ファンク!
Lonnie Liston Smith / Expansions (1975)
スピリチュアル・ジャズとコズミック・ファンクを融合した代表作。浮遊感あるエレピと柔らかなリズムが宇宙的世界を描く。イントロのうねるベースラインを聴いただけで歓喜する「Expansions」はダンス・フロアでも愛される永遠のクラシック。
Roy Ayers Ubiquity / Everybody Loves The Sunshine (1976)
ヴィブラフォン奏者ロイ・エアーズが放ったメロウ・ジャズ・ファンクの象徴的作品。シンセやフュージョン味がありながらも温かいサウンドが心地よい。サンプリング・ネタとしても有名なタイトル曲「Everybody Loves The Sunshine」は夏の定番として長く愛され続ける人気曲。
Gil Scott-Heron / Brian Jackson – It’s Your World (1976)
社会派ポエトリーとジャズ・ファンクが融合したライブ+スタジオ作。ご機嫌なスタジオ音源と熱すぎるライブ音源両方楽しめるお得盤。カバーされまくりな「The Bottle」は陶酔感がある4つ打ちリズムと哀愁のメロディが光る。
Bob James / One (1974)
CTIレーベルを代表するピアニスト、ボブ・ジェームスのデビュー作。ラグジュアリーなアレンジとエレピの美しさが際立つ、オーケストラ・アレンジとファンクを融合した洗練されたサウンドが特徴。ミステリアスなメロウ・ミドル「Nautilus」は後に数多くのヒップホップでサンプリングされたマスト・トラック。
Johnny Hammond / Gears (1975)
オルガン奏者ジョニー・ハモンドがミゼル兄弟との黄金タッグによる人気作。エレピとホーンが織りなす都会的なグルーヴが突き抜けている。アシッド・ジャズのルーツのような「Los Conquistadores Chocolates」はドラマティックなソロ・セッションの連続と疾走感あるグルーヴが爽快なアルティメット・ブギー。
Ramsey Lewis / Sun Goddess (1974)
ジャズ・ピアニスト、ラムゼイ・ルイスがアース、ウインド&ファイアのメンバーと共に制作。ソウルの良い部分と上質なジャズが融合した中間音が魅力。エレピの輝きと温かなコーラスが印象的な「Sun Goddess」は陽光のように広がるメロウ・ファンク。
Incredible Bongo Band / Bongo Rock (1973)
強烈なパーカッションが主役のブレイクビーツ古典。土着的で荒々しいアフロ・ファンカーなリズムが後のヒップホップに多大な影響を与えた。「Apache」は世界中でサンプリングされ続ける不朽の定番曲。DJマスト盤。
Pharoah Sanders / Love In Us All (1974)
スピリチュアル・ジャズ巨匠が愛と祈りをテーマに描いた深遠な作品。A面1曲、B面1曲なのに長尺を感じさせない素晴らしさ。「Love Is Everywhere」は優しい反復が心を包み込む慈愛と多幸感に満ちた名演。ジャケットも可愛い。
Oneness Of Juju / African Rhythms (1975)
アフロ・スピリチュアル・ジャズの象徴として知られ、アフリカン・リズムとファンクが融合した強靭なグルーヴ作。神聖的でありながらパーカッションの躍動とホーンの熱気が凄い。「African Rhythms」はスピリチュアル・ジャズ・クラシック。
Ahmad Jamal Trio / The Awakening (1970)
静謐さと緊張感が共存するピアノ・トリオ作。繊細なタッチと大胆な間とのコントラストが美しい。サウンド的にはファンクさはほぼ無いが、ジャケのアイコンも併せてクラシックとしての認知度は高い。「Wave」は流れるようなピアノに感動する。
The Wooden Glass Featuring Billy Wooten / Live (1972)
ヴィブラフォン奏者ビリー・ウッテン参加の激やばキラー・ライヴ盤。「Monkey Hips & Rice」を始め全曲だが、異様にデカい轟音ドラムが起爆剤となり、全プレイヤーが業火のごとくインプロしながら煙を巻き上げ、灼熱突進するアドレナリン大爆発ナンバーの連続!
【歌物】ジャズ・ボーカルに酔いしれる
Weldon Irvine / Sinbad (1976)
ジャケットの印象も含め、みんなが欲しがるレベルの人気作。明快なナンバーと歌物がバランスよく構成。スピリチュアルな空気と都会的グルーヴが同居するサウンドで、ウェルドン特有の優しいコード感が全編を包む。「I Love You」は絹のような柔らかなメロディが胸に残るラヴリー・メロウ・グルーヴ。
Marlena Shaw / Who Is This Bitch, Anyway? (1975)
ジャズの洗練とファンクのグルーヴが自然に融合し、マリーナ・ショウの力強い歌声と洒落たアレンジが光る。語りと歌、アッパーとミドルとの緩急も見事。「Feel Like Makin’ Love」はしっとりとした歌声とメロウな演奏が美しい官能的な名カバー。
Patti Austin / End Of A Rainbow (1976)
パティ・オースティンの透明感ある歌声が輝くCTI発表のデビュー作。ジャズ、ソウル、ファンクが溶け合うシルキーなサウンドで、「Say You Love Me」は胸を締め付ける抒情的でメランコリーな涙腺崩壊系メロウ・バラード。
Kellee Patterson / Maiden Voyage (1973)
ケリー・パターソンのデビュー作はスピリチュアル・ジャズの名レーベル”ブラック・ジャズ”からのリリース。ジャズ・スタンダードなどをファンキーに解釈した意欲作で、温かくスモーキーな歌声が深みを増大させる。「Maiden Voyage」はあえて歌物に再構築した幻想的な名カバー。
次のページでは、アメリカとイギリス以外の名盤と和ジャズ、あとサンプリングについて触れてみます。
















