【店員の一口メモ】ワールド・ミュージックのCDコーナーのこと。

 

【店員の一口メモ】
CDで持っておきたいものってなんだろう。

これはかつてCDばかりを集めていて、途中からレコードに移行した私が、ふと思い出したように考えること。

音楽の趣味が年々変わってきているのは自覚しているのです。なおかつ、”是が非でもアナログを手元に!”という作品は除くとして、もう無理にレコードにこだわる必要もないんじゃないかな、と思うようになりました。(人生で音楽を集めたり聴くのに使える時間がそう多くないことに気付いたのもあります。)

そして最初の問いに戻るわけですが、”CDで持っておきたいもとは?” 自分にとっての一つの答えが「ワールドミュージック」でした。

店内でBGMを選ぶとき、せっかくだから触れたことのないものをと、ワールドのコーナーから持ってくるのですが……その馥郁と肥沃に溢れた音楽のなんと多い事よ。

ポップ・ミュージックであれ伝統音楽であれ、新たな発見や思いがけないなつかしさ、奇妙なほどの落ち着き。そういったものが内側に湧き上がってくるのを感じるのです。

豊かな”世界”だけれど、レコードで出逢うのは難しいものが多いし、むしろコンピレーションの方が良い部分だけを摘んでいることも結構あったりして。ワールドをCDで少しずつ集めていくこと。これもまた一つの道ではないでしょうか。

……なんだか前置きが長くなってしまいましたね。そんなワールドのCD、当店のコーナーは今とても充実しているのです。

十把一絡げに置いてあるわけでもなく。「ブラジル」「レゲエ」はもちろん。「ラテン」「アフリカ」「アジア」「ハワイアン」。中には「タンゴ」「フラメンコ」「現地録音系」という細に入った仕切りも。ちなみに「沖縄音楽」もこの中にございます。

試しにいくつかCDをご紹介しましょう。

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ブラジルは本当に美しい音楽の宝庫。イヴァン・リンス「今宵楽しく」は10年近く聴いていますが、未だ錆びることなく魅了され続けています。

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夭逝の南アフリカのジャズ・ピアニスト、モーゼス・タイワ・モレレクワ。帯にはクワイト・ジャズなる言葉で形容されていますが、端正なスピリチュアル・ジャズという印象。

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エチオピア音楽というと、今ならまずエマホイ・ツェゲ=マリアム・ゴブルーが挙がるでしょうね。そのエマホイと同じ美学の感じられる、Girma Yifrashwaという人物のピアノソロ作品も見つかりましたよ。

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年季の入った皺。真正面を見つめる顔。ジャケットが気になったチャベーラ・バルガス。メキシコの歌手が90歳(!)で吹き込んだ、軽やかで滋味深い、円熟も円熟の歌。お店で流していて染み入りました…。

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BGMで流したら良すぎて、再確認したら中南米ものだった、ということが往々にしてあり。「ペルー音楽
の招待」というコンピや「Cuban Jam Session」。ヴィンテージと表現するには憚られる、文化の粋とも言える芳醇な音楽。それがワンコインで手にできること。それもまた文化のはずです。

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……どうにも文字数が増えてしまうようだ。でも、間違いなく(量も内容も)潤沢なコーナーだと感じていますので、普段の音楽生活に一つ紅を差す気持ちでチェック頂ければ幸いです。


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